令和8年3月9日(月)午前10時
会派幹事長として施政方針に基づいて代表質問を行いました。

◆一般質問通告テーマ◆
1.安心・安全で活力を生み出すまちづくり
①避難所開設訓練のこれまでと今後について
②更なる「地域防災力」の向上を目指すには
③災害関連死を出さないためには
④起業家支援について
⑤市内事業者と家計の支援対策としてのポイント還元について
2.人を育て、人が輝くまちづくり
①ICT機器が充実した環境において、真の意味での学力向上とは
②これからの不登校支援のあり方について
3.魅力を発信し、市民と共に進めるまちづくり
①町会の次世代リーダーの発掘・育成について
②市民プールと学校プールの今後のあり方について
4.財政の見通しについて
①今後の様々な新たな財政需要に耐えうる行財政運営について
5.産業振興ビジョンについて
①第2次のこれまでの成果と第3次に向けた今後の取組について


1.安心・安全で活力を生み出すまちづくり
①避難所開設訓練のこれまでと今後について

②更なる「地域防災力」の向上を目指すには
③災害関連死を出さないためには

これまで松原市は先進的に避難所開設・運営の勉強会を進めてきており、住民自らが開設・運営する意識を持つことに力点を置いてきた。
かつて議会での要望によって防災士資格の取得助成を制度化して頂き、当初メンバーの奇跡的な出逢いから「松原防災士会」が誕生したことが今に至るきっかけとなっている。
ソーシャルディスタンスが叫ばれたコロナ禍を経て、ゾーニングを行い、不潔な避難所から清潔な避難所への転換を図ることで災害関連死を極力最小限に留めようと各小中学校での避難所運営マニュアルを策定した。
それと共に、誰でも避難所が開設できるツール「ファーストミッションボックス」を活用しての防災訓練に転換するにあたり、その運用方法が中々定まらず、避難者自らが開設するにも避難して来られる時間のずれや、これまでの「受付が出来ている状態」での訓練との乖離に不満を感じる市民も少なからずおられ、防災訓練の在り方をこれまで担当課と議論してきた。
3月の訓練開催では受付となる体育館を使用できないことから、これまで開催時期の変更を訴えてきたが、ここにきてようやくその思いが通じ、関係者で話し合って時期を決めることになった。ここは大きな前進である。

そして机上の議論で作ったマニュアルが本当に機能するのかと言う声がよくあり、様々な状況で訓練する必要性も併せて訴えた。
暑さや寒さ、昼や夜、晴天や曇り、雨天など発災時の状況は様々。
一つ一つ検証する事が必要なステージに来ている。
また、地域ごとに個別に訓練をするところも出てきており、自主性を重んじた地域の繋がりを取り戻す試みも始まっている。
「地域防災力」の向上のためにはそこへの公の支援が必要であり、その取組も進み始めている。

今年の2月末時点で災害協定を87も締結しているが実際に発災した場合に機能するのか、担当者との連絡は円滑に進むのかと言った観点から質疑を行いました。
その点は大丈夫だということだが、大手企業は多くの自治体と協定を結んでいるために南海トラフのような大規模になるとどうなるのか懸念は残る。
また、発災後に災害見舞金を支払うにあたっても全国自治体の6割がそれを審議する「審査会」が無いという報道があり、遺族が困るといった事がかかれていた。
そこを指摘したことで、松原市にも審査会が無いことが分かり、可及的速やかに設置するよう求めた。


④起業家支援について

松原市では松原商工会議所が平成27年度から「創業塾」という取組を始めている。
ここ数年では、毎年20数名の塾生が集まっているとのこと。
市としてはこれまで創業者支援に関わってこなかったが、この度初めてインキュベーション施設(コワーキングスペース)を設置する者に対し、整備補助を出すというもの。
スタートアップとは広義の意味で創業者を指し海外でよく使われる言葉だが、日本ではベンチャーと言う言葉の方が馴染みがある。
人口が多い自治体ほどそういったスタートアップに関して期待も大きく、創業者にとっても環境が良い。
果たして松原市でそのような需要があるのか…という疑問が残るが、創業塾を卒業する人の需要は満たせるのかもしれない。
日本では創業しようとする人は外国からすると割合が低い。そもそもそのような教育がなされてないことと、リスクを回避する国民性だからか。
田口副市長からは企業に就職してほしいという親の願望も強いという説明も。
従って、こういった支援をするのならアントレプレナーシップ(起業家精神)教育を高校生ぐらいから始める環境を作り、起業家を育て、市内の企業との連携を図って化学反応が起こすために是非ともその方面の支援も!と言うことを申し上げ、次期産業振興ビジョンに盛り込むことを要望した。
まだまだ日本は起業に対しての土壌が育っていないが、起業家支援教育も東京をはじめ教育委員会が進めていこうとする取り組みは既に始まっている。


⑤市内事業者と家計の支援対策としてのポイント還元について

大阪関西万博のレガシーとして、キャッシュレス決済が高齢者も含めて来場者の9割が良い評価をしたとの新聞報道があった。
それを松原市でも実施することになったことを受けて質問を行った。
以前、滋賀県愛荘町で同様のイベントに出くわした際の賑わいを目の当たりにして、いつかは本市でもと思っていた。
20%のポイント還元(1回1000円が上限で期間中一人につき5000円分)がある。
割り戻すと一人当たり25,000円の消費をすると最大のポイントが還元される。予算上2億円分のポイントが還元されることから市内で最低10億円が最大2カ月間で消費されることが期待される。
市外の人も利用できるとあって、参加店舗にとっては良い商機になると思われる。
今回は国の重点支援地方交付金が財源となっていることなので文句も出ないであろうが、市税を財源とするならそうもいかない。
しかしながら、今は物価高対策の一環として是非とも頑張ってもらいたい。


2.人を育て、人が輝くまちづくり
①ICT機器が充実した環境において、真の意味での学力向上とは

石井光太氏の「誰が国語力を殺すのか」というルポタージュを読んで、今の子ども達の語彙力や国語力が低下している問題に直面して空恐ろしくなった。
知人からこの本を教えて貰い、ICT機器が充実したから学力の向上に繋がるような錯覚に陥っていないか…
その心配から本当の意味での学力の向上には「考える」「想像する」「感じる」「伝える」といった国語力を養わないとだめだと感じ、今の教育現場が何を大事にしているのかを問うた。
教育長からの答弁には「語彙力や読解力、表現力と言った言語能力が学力の基盤であり、全ての学習活動において大きな役割を果たす。子ども達が自らの考えを持ち、対話を重ねながら思考を深める言語活動を充実させていくことが学力向上を進める上で重要である。」と答弁があった。
まさしくその通りだと思う。自分の語彙が少ない為に繊細な表現法を知らないことから行き違いが生じた入り、相手を傷つけ、挙句の果てには殺人に繋がったりもする。
基本的な言語活動が継続される時間の保障が必要であるが、その為の授業改善をするとしている教育委員会の取組が実りあるものになることを切に願うものである。


②これからの不登校支援のあり方について

2003年、文部科学省は不登校に対して一つの見解を示した。どの子どもにも不登校になる可能性があるとし、学校側がただ待っているだけでは改善策にはならないとし、民間のフリースクールなどをはじめとしたNPOとも連携をとることが重要だと示した。
本市はこれまで不登校対策として、教育支援センターチャレンジルームや校内支援ルームを設置し、出来る限りまたみんなと共に登校できる環境を整えてきた。
しかしながら、不登校生を持つ保護者の不安に寄り添う機会が少なく、当事者の声を受け止めて、関係機関に繋げたり、悩みを聞いてもらったり、共有する場所が必要と感じたことから保護者支援を充実させる方針を出した。
今年の2月22日に市教委主催で初めてその機会が設けられ、参加した親御さんからは好反応が得られた。
これまでどこに相談に行けば良いのか情報が無かったため、チラシを作成するに至った。それを今後必要とする人に届けたいとの説明があったが、いつ何時不登校になるかも分からないので広く配布して貰いたいことを申し上げた。
保護者が一人で悩むことなく、必要な人や団体に繫がりつつ子どもと向き合える環境づくりに努めるとの意思が教育委員会から示された。
大きな前進であると思う。


3.魅力を発信し、市民と共に進めるまちづくり
①町会の次世代リーダーの発掘・育成について

市民協働の最大のパートナーである町会・自治会が危機に瀕している。
少子高齢化の進展が根底にあるものの、生活様式が町会活動が活発であった昭和の時代から大きく変容したことが原因と考える。
皆で力を合わせて祭りごとを各地域で進めてきた時代から、個人が主となり集団での活動にあまり関心を持たず、なおかつボランティアをする時間が無い現役世代が増えている。
サラリーマンが大勢を占めるがゆえに時間の融通が利かない人も多く、まだかろうじて出かけられる高齢者が歯を食いしばって杖を突きながら頑張っておられる景色は全国的にも珍しくない。
一昨年、市の担当課職員が各町会を回り、様々な声を聴き取った。
それを基に今年度には負担軽減につながるであろうことを期待して「ジチカン」というアプリの導入予算を計上した。
しかしながら後年度には負担が発生することに加え、もともとスマホを使いきれない年代が役員を占めるがゆえに、期待に反して導入が進まない現状。
デジタル化を進めるにも現時点では限界が見えている。
それならば、デジタル化は後にするか後継者を発掘育成しながら並行して進めていかないと使えない。
そこで、昨年の12月議会でもそのあたりを訴え、その仕組みが形になって「ユースタウンプロジェクト」というモデル活動が打ち出された。
かつてどの地域にもあった「子ども会」を子どもの居場所として復活させ、それを周りの大人が支える仕組みを構築する中で、町会・自治会活動に興味関心を持ってくれる大人を発掘し引き込んでいく。子どもは地域活動を通して人とのつながりを作りながら地域に愛着を持つ中で次代の担い手に育っていく。

シナリオどおりに行くことの検証は何年も先の長い話になるが、サポーターとなる大人を引き込むことに先ずは注力が専決だ。
町に元気が取り戻されれば自ずと良い方向に向いていく。
先が見えているのに他人事として何もしないことが一番の罪である。

先ずはモデルとなる町会作りから始めていこう!


②市民プールと学校プールの今後のあり方について

昭和61年にオープンした市民プールだが、平成30年に大規模な修繕工事を実施しながらも6年と言う耐用年数を過ぎつつある。
また、建築後50年前後経つ多くの学校や市民プールだが、校舎は手を入れているもののプールは手付かずに来ている。
もうどちらも限界を迎え、その辺りの方向性をどうするのか、また市民プールを屋内型にして1年通して使えるようにし、水泳授業をそこで行い、高齢者に対して健康増進に寄与出来る施設に転換すべきと訴えてきた。
学校の水泳授業は昨今の酷暑で計画的に出来ず、泳力に影響が出ているはず。
また、一方で水質管理等で先生の負担が増えている。
教職員採用試験から水泳実技を外す自治体も出てきており、泳げる先生が指導に当たると言うことがこれから減る可能性も考えられる。

市では来年度に市民プールと学校プールに関してのプロジェクトチームを立ち上げるとした。
これまでの訴えがようやく背中を押すことになったのであろうと分析している。

市内小中学校の統廃合の問題も抱えながらであるので優先順位を考えていかなければならないが、確実に老朽化は進むので待ったなし。
三方良しの政策を是非ともお願いしたい!
(参考)
今考える、学校プールと水泳授業の行方 | 論文 | 自治体問題研究所(自治体研究社)


4.財政の見通しについて
①今後の様々な新たな財政需要に耐えうる行財政運営について

特に清掃行政をはじめとして行財政改革を進めながらコロナ禍の難局を乗り越え、これまで市政の舵取りを取ってこられたことは大変評価に値するものである。
それに加え、過去の公共施設の建設に要した市債や退職手当債、市民病院を閉めた時に発行した三セク債などが償還終了を迎え、その財源が他の施策に回せるタイミングが今に来ているためにソフト事業が充実し、選ばれる町としての根拠がそこにある。
しかしながら償還が終了するということは建物自体も老朽化が進み、その更新や大がかりな長寿命化工事も考えなければならない。
そこで以前から収支の見通しを出さないと今後の舵取りの判断が出来ないと訴えてきたが、近年の社会情勢の変動が激しい中で公表に至るのも困難であるとの説明にも一定の理解は出来る。
小中学校の統廃合の問題が加速し始めようとしている中で、他の公共施設も一度に進められないが、これからの行財政運営はより一層慎重であるべきである。
市長からは自主財源確保に努め、民間資本の積極的な活用やDX推進による業務効率化等によって経費縮減に努めると共に、公共施設についても様々な検討をし、計画的な投資的事業を行うことで過度な財政負担とならず、持続可能な財政運営にも努めると答弁があった。

限られた財源の中での効率的効果的な予算配分を是非ともお願いしたい。


5.産業振興ビジョンについて
①第2次のこれまでの成果と第3次に向けた今後の取組について

第1次のビジョンの策定については担当職員として関わった。
市として産業支援を具体的に示していくビジョンは初めてであったので結構苦労したことを覚えている。
大阪府から出向で来られていた理事には本当に助けて頂いた。
そのおかげで企業立地促進制度も順調に活用いただき、流出防止にも役立っているように感じている。

そこで第5次総合計画と同期間で策定した第2次のビジョンも今年度で最終となり、来年度には第3次を策定予定であるが、市内の産業構造がかなり変わってきたことも踏まえ、現状に合った、また創業者を育てていく観点からもそのような施策を盛り込んで貰いたい旨の要望を行った。
創業者支援を市としても来年度から行っていく方針に立ったこともあり、市内企業との連携が図れるような創業者が誕生する事も望まれる。
是非とも松原商工会議所としっかり連携して市内産業のより一層の活性化に取り組んで貰いたい。