愛知中学校での起業体験プログラムを視察しました

6月5日(木)午前10時50分

起業体験プログラムを実施している愛知中学校。
一年生の5クラスがこの日、2回目のプログラムに臨みました。

市が国からの補助金を取り、起業を学ばせる授業を意外にも学校が快く受入れたとのことを教育委員会の方からお聞きしました。
なかなか学校のカリキュラムを考える上では新たなものを持ち込むのは難しいようですが、学校は良い判断をされたと思います。
貴重な機会に立ち会うことが出来て光栄でした。

綿谷さんも講師として参加される中、メイン講師の「公益社団法人ジャパンチャレンジャープロジェクト」の代表理事を務められる中川直洋氏に出会うことが出来ました。
中川氏は、私の出身高校の後輩であり松原市の観光協会を受託する会社を代表する池嶋君とも親交があるとお聴きし、世間の狭さに驚嘆しました。
こういった分野に携わる人は全国どこかで繋がっているんだと改めて感じました。

プログラムが10時50分に始まり、前半3クラスの生徒が集まる中で中川氏の説明と綿谷氏の補足説明で生徒は理解を深め、それぞれのクラスで自分のグループで会社名、顧客であるターゲット、販売商品、その商品の特徴などを話し合って中川氏やその他の講師との間でブラッシュアップするなど教室内は白熱した雰囲気に包まれ、11月23日の実践のイベントに向け歩みを進めていきます。
またその時に訪れたいと思います。

生徒なりに企業と言う初めてのテーマに対してグループ内で相談しながら必要な事を整理し、成功するためには何をすべきかをしっかりと講師や先生から指導を受けていきます。

教室では生徒たちが考えた企画を横で聴かせてもらっていましたが、中学生ならではの発想に驚かされつつ、また中川さんの意見の引き出し方の上手さに感心し、予定された午前中の2時間あまりがあっという間に過ぎました。

終わりがけに単なるオブザーバーの私にも愛荘町に感じるものを商品開発の為に参考に聞かしてほしいという女子生徒も居て、全然詳しくないので答えに詰まりましたが、自分が感じる愛荘町のイメージを伝えたものの、それを超える答を望んでいることは話をしていて分かりました。

やはり情報化社会に生きる今の子達は考えることのレベルが高いと思いました。

自分の中学生時代と比べて基本的な中学生の現在の水準が高いことを感じたと共に、一種あっけらかんとした立振る舞いの中にも自分たちの求めるものに対し真摯に向き合おうとしている秘めたる思いに気付かされました。

私との雑談の中で移住してくる世帯よりももっと従来からの住民に力を注ぐことが必要と仰られた中川さんに深く共感し、地域で就職出来る環境づくりの大切さを学びました。
学校や行政はもっと市内の企業を子ども達に教えていかなければ地元で働くことはしない、と至極当たり前の事に納得しました。

松原市でもこういった取り組みが広がることが子どもの成長を促すと共に不足している企業の人材が潤うことになるのではないかと考えさせられた視察でした。

綿谷さんを通じて異例なアプローチ、かつ急なお願いにもかかわらず、市教委の橋本さん、また校長先生には格段の取り計らいに感謝申し上げます。
ありがとうございました!

滋賀県愛荘町にある放課後自習寺を訪問しました


6月4日(水)午後5時
滋賀県愛荘町にある「勝光寺」の境内にある建物の一部を間借りし、子どもの居場所を経営している、松原市出身で「きのくにこどもの村学園元職員」であり、愛荘町の「地域おこし協力隊」であった綿谷駒太郎さんを訪ねました。

お土産のうまい棒に子ども達は大喜び(^O^)/
まるで池に群がる鯉にエサを与えた時のよう(笑)(たとえが悪いかな…(^-^;)

学年の数だけ持っていこうとする子やきょうだいの分も!とか、色々と子どもなりの勝手な理屈でたくさん持っていこうとする知恵には思わず笑ってしましました。
最終的には1人1本に落ち着きましたが…

以前本山の住職さんが亡くなられ、その後は住職が常駐しないお寺を門徒の方々が管理されています。
2022年4月に綿谷さんが地域おこし協力隊として当地に赴任した際に本山の門徒の会長さんと出会い、当時から表明していた子どもの居場所を作りたい思いがようやくこの「勝光寺」で実現したというわけです。


皆さんの協力があって、今では週に2回、多い日に70人、一日平均45人近くが誰でも立ち寄れ思い思いに遊ぶことができる夢の城「放課後自習寺」。
敢えてルールを作らないのが、きのくに子どもの村学園の元職員ならではの発想。
子どもが主体となることに価値がある。
そういう思いで敢えて大人は口を出さないことにしているので、それを疑問視していた周りの大人たちも徐々に理解が広がっているんだそうである。
ついつい子どもを管理することから始まる発想を転換し、子ども達が考えて時にその時々にあったルールを作っていくことの重要性がこの居場所にあることを直感的に感じ取ることが出来ました。

季節によって帰宅時間も変えながら、保護者が安心して通わせられる居場所。
到着した時には外の広場でも自由に遊ぶ様子もうかがえました。
昭和の良き時代の子ども達の姿がそこにはあります。

子ども達によるお泊り会も企画されていて、綿谷さんは横からそれを見てアドバイスをするだけ。
あくまでも主体性を持たせるというコンセプトが自然と子どもを育てるのだと思います。

なにより子どもの素敵な表情が物語っていました。
誰でも無料で来られる放課後自習寺。
異年齢の子ども同士の社会をここで学び、大人になっていったときに関わり方を学んだ子ども達はきっと素晴らしい力を社会で発揮してくれることでしょう。

様々な理由で学校に行けない子ども達だけではなく、誰もが等しく集まれる「場所づくり」が私の求めるところなのだと「放課後自習寺」を見て確信しました。

子ども達が帰ってから、いったん宿泊予定のホテルにチェックインを済ませ、再び自習寺に。

松原市への提案書を作成するために、何が今の松原市に必要かという観点から私なりのこれまでの知識や経験を基に綿谷さんとブレストをし、かつて会派視察をしてかなり感銘を受けた「こうちこどもファンド」をこの放課後自習寺の発想と絡ませ、様々な機関とつないで運営していけないか。
それには子どもを成長させる環境を整えながら地域課題にも取り組む要素を盛り込むことによって、松原市独自の施策が出来上がると思います。
あっという間に2時間が過ぎました。

やはり現場に足を運ぶことが大切だと再認識しつつ、実行していくことは決して簡単な事ではありませんが楽して明るい未来は開けません。

とても意義のある視察でした。

明日は愛知中学校にて起業体験プログラムを視察します。