代表質問(自由民主党会派)

令和4年3月7日(月)午前10時

幹事長として、自由民主党会派を代表して一般質問を行いました。

一般質問通告項目
1.安心・安全で活力を生み出すまちづくり 1.脱炭素社会の実現に向けた取組みついて
2.魅力を発信し、市民と共に進めるまちづくり 1.3度目の認証に向けたセーフコミュニティの更なる取組みとは
3.財政運営の見通し 1.少子高齢化人口減少、社会保障経費の増大、また公共施設等総合管理計画に基づいた後年度負担の発生等、総合的見地から今後の収支をどう見通すか

1.安心・安全で活力を生み出すまちづくり
1.脱炭素社会の実現に向けた取組みついて

今定例会で示された施政方針において、これまで私が令和2年第4回定例会総務建設委員会、令和3年第3回定例会個人質問の2度にわたり提案要望してきた「脱炭素社会の実現に向行けた取組み」について前向きな表現が取り組まれたことにより、来年度からの具体的な活動をどうしていくかについて質問を行いました。これまで国の目標に合わせCO2削減を合わせていたが、前回の一般質問で市民も事業者も巻き込まないと目標は達成できないと訴え、市民の行動変容を促し、出来ることから少しずつ取り組んでいくことが大切であることを主張し、市も腰を上げてくれるようになります。
当面の目標は2030年において46%削減と国に準拠しながらも、令和2年度は12.8%に留まっています。
かなり高いハードルではありますが、今の子供たちやまた孫の世代に過酷な環境で生活させないためには、今の大人が良い遺産を残していかなくてはなりません。現在の好き勝手な行動が後世の人達を苦しめることになります。

前回十分に提案できなかった「ペットボトルの水平リサイクル」を市民全体を巻き込んで出来ないかということに触れました。
バージンペットボトルに比べてCO2が約60%削減できるということでプラスチックごみリサイクルの画期的な取組の一つになると思います。
ペットボトルのラベルをはぎ、少しゆすぎ、それだけを回収してもらいます。子どもから大人までが手軽に行えることです。
生活の中に脱炭素社会の行動を取り込むやり方です。意識しなくても出来る。だから長続きします。
改めて新しいことは定着しにくいですが、このペットボトルが有価物として再生処理業者に売られ、回収に必要な経費が差し引かれた残りが活動団体に給付されます。取り組んだ結果が多少なりともお金になれば、頑張りがいも出てくるのではないでしょうか。
学校を回収拠点とすれば回収業者の手間が省けます。子どもが投稿時に随時持っていき、また近所の高齢者の家を訪ねて集めることでペットボトルゴミが溜まらなく、見守り活動にもなります。それを学校間で競争させれば楽しみながらエコな活動に繋がっていき、環境と高齢者に優しい街になります。

これは是非実現させたい私の施策です。


2.魅力を発信し、市民と共に進めるまちづくり
1.3度目の認証に向けたセーフコミュニティの更なる取組みとは

3度目の認証を受けるにあたり新たな取り組みをするという言うことでその内容を問いました。
この2年間はコロナの感染拡大を受け、思うような活動が出来ず、認知度も少し減ったようですが、これまでと同じようなやり方ではどうか・・・と警鐘を鳴らしました。
地元の町会連合会で役員をしていることからまさに高齢化が進む一方、若い世代が後を継げないこの組織がベースとなっている活動は機能しないと訴えました。
若い世代が加入している新たな団体がセーフコミュニティの推進会議や対策委員会に加盟しているとしながらも、町会組織は加入率こそ6割少しとは言え、市内で最も大きな組織です。その組織が機能しないことを前提の上、やり方を変えなければ単なる認証取得が目的になってしまいます。
そのあたりのことを踏まえ、本当に対策委員会が市民の地道な活動ともつながり、対策を考え、真の意味での検証を図っていく事に目を向けることも必要ではないかと問いかけました。

行政主導ではなく、市民主導。

これが活動の基本原則であります。
行政に市民がついていくのではなく、市民の目の前の課題問題に行政がどのように支援するかのやり方でないと市全体にコンセプトが広がりが出ません。
また、市役所職員がこのセーフコミュニティを進めていく原動力でありながらも、途中で退職したりメンタル不調で休んでいる職員が少なくありません。この活動をしているところがそうであってはならないのです。
その為にも「健康経営」という観点で仕事が十分できる状態に持っていく対策をしていただくことを直接市長に要望しました。
市長も理解をされたようで前向きな答弁を頂くことが出来ました。
これ以上職員が倒れる環境は作ってはならず、この状態が続くようであれば、いくら良い人材を求めても集まることは決してないでしょう。


3.財政運営の見通し 
1.少子高齢化人口減少、社会保障経費の増大、また公共施設等総合管理計画に基づいた後年度負担の発生等、総合的見地から今後の収支をどう見通すか

市はこれまで行ってきた様々な行財政改革によって、市民サービス向上に繋げてこられました。
特に大きかったのは独自で清掃工場を建設しなくて良くなった点ではないだろうか。
大阪市と八尾市と一部事務組合を設立し、大阪市の平野工場に恒久的にごみを搬入させてもらうことになりました。
平成14年にダイオキシンの関係で工場を閉鎖して以来、長期にわたり弱い立場ながらも焼却を大阪市に委託してきたが、やがて広域でごみ処理をしてよいことになりました。松原市にとっては誠に幸運とも言える改正であり、当時の自民党市議会議員からの粘り強い働きかけにより実現したものです。
とはいうものの、少子高齢化人口減少の波はご多分に漏れず松原市にも押し寄せ、今後の個人市民税の見通しは非常に悪い。ただ、天美、新堂、三宅地区の開発が進み、これまで農地だったところが宅地化され、商業施設等が出来ることによって固定資産税や都市計画税が入ってくることもあり、見通しは明るい。が、しかし、天美地区の土地区画整理事業には12.6億円もの市税を投入してきました。この回収に約15年はかかるとの財政担当部長からの説明があり、税収増は先ずはその返済に充てていかなくてはなりません。
その考えが市にあるのかどうか・・・
また、社会保障経費に中でも予算が10年間で10.5倍に膨れ上がった「障害児通所事業」があります。一般財源は25%ですが、令和4年度予算が8億円強です。今後のピークを何時に迎えるかと問いますと、令和10年くらいかということです。私は見方が違うのでまだその4、5年先になると予想しています。ということは15億円ぐらいまでいくのではないかと。保護者の受容が進み、支援を必要とされる子ども達が増えてきました。それに伴う影響がどんなところに出てくるかを問うたりもしました。
そして、私が最も懸念しているのは公共施設の老朽化に伴う、予防保全。つまり事前に維持修繕をしていく個別施設計画を昨年3月に策定し、大凡でありながらも後年度確保しておかなくてはならない財源が示されました。その為に今後の収支の
計画を作っておかずして、使えるものにどんどん使っていけば長寿命化を図る事前の修繕なんて夢のまた夢。結局今まで通りの事後保全として何の長寿命化も出来ず、計画倒れになってしまう。その事に警鐘を鳴らしました。
かつて市の職員時代、財政担当で修繕の予算要求をたくさん受けてきましたが、公共施設の修繕個所もギリギリまで引っ張るやり方は今も昔も変わっていません。
限られた予算内で組もうとすると、後年度に遅らせるしかないんです。
新たな財源確保は新たなサービスに回すこともとても重要なことは理解していますが、しっかりと計画的な収支見通しを立てなければどこかで財政破綻が起こってしまいます。
老朽化施設の統廃合や複合化が必要だと、新たな公共施設等総合管理計画には明記され、今後の厳しい収入の見込みの中で財源確保は重要だとも書かれています。
市民に対して見える化を推進し、安心して暮らせる自治体こそが選ばれる自治体でもあることの認識が求められています。

令和4年第1回定例会開会 松原市議会

令和4年2月28日(月)午前10時開会
澤井市長から施政方針演説が述べられた。
来年度の市政を進める上での方針を3つの分野に分けて市民に向けて発信されました。

これまでの取組みの継続や新たに取り組んでいくことなどが記載されていますが、あらゆる市民サービスの向上を図っていくことは簡単な事ではありません。
誰でもできる事ではなく、強いリーダーシップが必要であると共に、それを実行できる財源もまた必要であります。
これまでの行財政改革から生み出した財源を基に様々な施策を展開されてきて、行政マン上がりでは出来ない首長の成果を発揮されていると思います。

ただ、私が懸念するのは長い目で見て松原市という自治体が安定的に運営出来ていけるのかといった点において、収支の見通しを出せていない現状で、
予算に関して是とするか非とするか判断が難しいということである。
確かに近年、農地が宅地化され企業が来たことにより固定資産税収が上がり、雇用も生まれることは大変喜ばしいことである。
このあたりの成果は今後の収入面では明るい材料になることは間違いが無いと思われる。
ただし、その税収を得るまでに市としても、例えばセブンパーク天美の土地区画整理事業に10億円を超える多額の税金(内約1億6千万円は国費)を投入してきたことも事実。また新堂4丁目のまちづくりも3億2千2百万円(内5千万円強が国費)の税金が投入され、土地区画整理事業が行われた。従って、何年かけて回収できるかというところであるが、そのあたりの事はつい忘れられてしまう。
実際のプラスはそれを回収してからになることを忘れてはならない。

松原市は市街化調整区域が市域の約20%ほど残っている自治体であり、これまでは都市近郊農業が比較的さかんに行われて来たとも言える。
しかし、どの産業も後継者不足という問題を抱える中で第1次産業である農業も同じことが言え、ようやく土地活用をして子孫に家賃収入を残そうという発想が生まれてきたことにより、開発が一気に進むタイミングが訪れた。
市域は平坦な地形で高速道路の結節点であり、東西南北に移動しやすい環境にあるため企業が立地するには良い条件だと考えられる。
しかし、市有地が少ないので民間の土地を一段で活用するとなると地権者の同意に時間がかかり、それをまとめることが時間がかかり困難なことから敬遠されてきたと言っても大きく間違いではないだろう。
市街化調整区域を先ずは地区計画をうって開発が進み、市街化区域に編入されることによって大きな税収アップにつながれば、しばらくは安泰であるかのように思うが、問題なのは少子高齢化の波が既に押し寄せていることにある。
堺市美原区にも今秋オープン予定の大型ショッピングモールが着々と建設を進めており、限られた購買力の奪い合いとなる。
計画通りの収益が上がるかどうかは経済が右肩上がりの時でないと予想はしにくい。

従って、いくら税収が上がる要素があるとしても、今の間から堅実な財政運営をしていかないと、使える分をそのまま使っていると取り返しのつかない事態に陥ってしまう。
その懸念から今回の代表質問では以前から訴えていた収支の見通しを示すべきであると再度提案してみるつもりである。
本市には人口一人当たりの公共施設の延べ床面積が決して広くはないものの、多くの施設は老朽化が進んでおり、今後の予防保全からくる長寿命化対策が欠かせない。これまでの修繕が後手後手になってきているやり方を事前に対応しなくては経費が抑えられないことから、早期発見早期対応が求められる。結果、計画的な修繕をしようとすると見通しが立っていなければ無理な話である。

良く知る財政経験者がいなくなる前に作らないと技術継承が出来なくなることも大きな懸念材料である。
行財政改革に財政シミュレーションが合わさってこそ、堅実な運営が行われることに一刻も早く気付いてほしい。

さて、本日は報告第1号一般会計補正予算(第11号)、議案第1号一般会計補正予算(第12号)及び第2号介護保険特別会計補正予算及び第3号下水道事業会計補正予算が先議され、各常任委員会に付託、討論採決の上、本会議で再び討論採決が行われた。
私が所属する総務建設委員会では、マイナンバーカードを活用した転入転出時のワンストップサービスのシステム改修に係る予算に対する是非の議論がなされました。結果的に討論に進み、会派を代表して賛成討論に立ちました。結果、委員会でも本会議でも可決となり年度内に改修作業が行われ、令和5年度から運用開始予定です。内容としては転出時は自治体の窓口に来なくてもマイナポータルから手続きが進められ、そのデータが転入予定先に送られ、事前に書類関係が準備されるとのこと。手続きに係る時間短縮が図られ、負担軽減につながるとされている。
マイナンバーカーの交付率は37.26%。大阪府は都道府県内では高いものの、松原市は府下では低い方の率だとのこと。
必要な時に作ればそれで良いと私は思うが、色んな利便性向上のための取組みをしていれば、いつか必要なことに行き当たり、交付率も上がっていくことだと思う。

採決の結果は全て承認・可決となり、本日の本会議は終了した。次は7日の代表質問が私の出番である。
色々と答弁調整を行ったが、難しい問題に直面している。
準備をしっかりして、代表質問に備えたい。

松原市議会 令和4年第1回定例会 告示日

令和4年第1回定例会が告示されました。

令和4年2月21日(月)午前10時に予算内示会がありました。
議案書が配布され、理事者から補正予算の内容や来年度の主要な事業予算の説明がありました。

今定例会は来年度予算に係る大事な審議が行われますので、しっかり勉強して臨みたいと思います。

提出された議案は下記ファイルをご参照ください。
付議事件(1)付議事件(2)

報告第1号並びに議案第1号から3号までは、議会初日の2月28日に先議されます。
先ずは本会議での議案質疑の後、各常任委員会で審議され討論採決に移り、本会議で再び討論採決が行われ、承認不承認あるいは可決否決が決まります。

議案第4号から第17号までは予算関係、第18号から第24号までは条例関係、第25号は財産処分、第26号は市道路線の認定についてが内容となっています。
これらの議案は本会議初日に議案質疑され、その後予算関連議案は予算特別委員会で、その他条例関係議案等は各常任委員会で審議され、討論採決が行われます。
その結果を受けて、議会最終日予定の3月25日に本会議にて討論採決が行われる流れとなっています。

本会議・委員会の様子についてはインターネット(生配信・録画放送)でもご覧いただけますのでご視聴いただけますよう宜しくお願いします。

2022活動報告(新春号)を発行しました

2022活動報告チラシ(新春号)

今年もあと残すところあと1時間となりました。
皆さんにとって、2021年はどんな年だったでしょうか?

私はコロナに悩まされながらも、地元で地道にかつ懸命に活動されている方々とつながることができた年だと思っています。
野良猫対策というものは人と人が改めて関係を築き直す良いきっかけであると思います。

一人の女性リーダーが自信をもって、同じ活動をされているボランティアさん達を引っ張り、協力し合い、少しずつ住みやすい地域を創っていく。
この地道な活動が今こそ大切であり、全国的に共通するこの問題に果敢に挑戦していることに敬意を払います。

そんな姿を見て、議会として何かできないか、という観点から令和3年第3回定例会で請願を出してもらい、議員全体の協力を得ることが出来ました。
画期的ではなかったかと思います。
市もこれまで以上に啓発周知、更には予算を付けてもらってボランティアさんがやる気をもって活動し、地域がそれを受け入れ自立し、そして松原市が住みよい街へと変わることで市民満足度が上がることに繋がるのだと思います。

小さな一歩も歩みださなくては前に進みません。以前から歩みを進めてきた先人がより前へ進みやすくなるように協力をしていきたいと思います。

「人をつなぎ、次代を創る」

これをモットーに様々な事が前へ進むように2022年も励みたいと思います。

良いと思うことには積極的に関わって頂き、自分事として取り組むことで見える世界が変わってきます。
少しずつのお力で街は大きく変わります。
若い力が今こそ必要です。どうかお力をお貸しください。みんなで松原市を変えていきましょう。

阪神高速14号松原線大規模更新工事(喜連瓜破付近橋梁架替え工事)議会説明会

令和3年12月16日(木)午前11時 301会議室において

阪神高速道路株式会社が来られ、議会への説明をして頂いた。
阪神高速大和川線が開通したことにより、本工事に係る交通規制計画の3つの基本案が検討され、その結果通行止め案が最も優位と判断し、
それに向けた工事が来年6月から始まろうとしている。
そもそもその工事とはどんなものか・・・?

工事の概要  211210pressrelease
料金施策の基本的な考え方 通行止め工事中の料金施策の異本的な考え方
料金施策の内容 料金施策の内容

簡単に説明しますと、供用開始をしてから40年が経過。主要な交差点をまたぐために橋長を長くした。橋桁の中央付近にヒンジ形式の継ぎ目を設ける構造を採用したが、当時は一般的な工法だったが中央ヒンジ部の垂れ下がりが進行し、路面が24cmも大きく沈下した。
解消するための補強を行ったが抜本的な解決に至らず、2021年3月に6号大和川線が開通したこともあり、広域迂回ネットワークが整備されたtことを受けて検討の末長期の健全性・耐久性を確保するために、中央ヒンジ部を有する現在の構造から鋼製の連続橋への架替え工事を実施するとの説明があった。

16日の説明会では数名の議員から質問が出た。交通量調査自体がセブンパーク天美がオープンする前のデータに基づいていることから信ぴょう性がない、迂回をした場合高速料金を同一にする考え方がそもそも合っているのか、工事現場付近の住民説明会を行ったとのことだが松原市民向けにはしないのか、私からは交通量調査をどれくらいの頻度で行い、それに応じた対策を迅速に行うのか、といった意見が出た。
三宅インターから高速に乗れなくなることで、高速道路に沿った内環状線が渋滞することは予想できる。また、喜連瓜破から乗るか駒川から乗るかにしても下道の渋滞が懸念される。
阪神高速大和川線や西名阪道路から近畿道を利用して極力迂回するように周知啓発を進めるとのことであるが、どれくらい交通渋滞が起きるかは予測しがたい。
交通影響予測結果に基づくと、「一般道路への交通影響では、一定程度、分散利用が図られており、通行止め区間近傍の一般街路における旅行時間の試算結果からは平常の旅行時間よりも増加が約10分以内である」と予測されるとあるが、迂回することによるCO2排出量は増大する。
松原線だけを利用するドライバーは街路にて迂回せざるを得ないため、一般街路には高速道路からの転換による交通量増加が予測される。
この一般街路への交通影響を軽減するため、交通分散化を目的としたう回路案内等を検討するとしている。
是非ともしっかり周知をお願いしたいものである。

阪神高速14号線は松原市民にとっては市内へ向かうとても重要な高速道路である。
約3年の間一部区間終日通行止めというにわかに信じがたい工法をしなければならないほど、切羽詰まっているのは理解できる。
長寿命化計画を推進し、大事故が起こらないように安全対策を進め、着実な工事を実施してもらわなければなりません。

個人質問を行いました

令和3年12月6日(月)午後1時半ごろ

今回は以下のような質問内容で質問席に立ちました。
  1.地域猫対策について
  2.天美のまちづくりについて
  3.発達支援について
  4.政策手法について

1.地域猫対策について
 1.請願が採択されたことを踏まえた市の考え方と今後の方向性

第3回定例会にて請願「人と猫が共生する社会の実現に向けた公的支援について」が採択され、それを受けての市の考え方と今後の支援の方向性を尋ねました。現在、担当部署から予算要求をしてもらっていますが、議会では経過について聞けないので今後の対応をどうしていくのかをお聞きしました。
従来から野良猫に関する苦情については、環境予防課が窓口になっていました。ただ、ボランティアさんとの連携が不十分であったことから、なかなか住環境の改善に至らなかったところですが、ボランティアさんのTNR(捕獲・不妊手術・元の場所に戻す)活動に関しての認知が徐々に進むにつれ、ボランティアさんに頼る比重が強くなってきているように感じます。
ただそれでも地域住民の理解はまだまだであり、定時定点のきちんとしたエサやりに対しての厳しい苦情があります。
無償の上自腹を切ってまでかわいそうな猫を減らし、地域のためにと頑張っておられるにもかかわらず、それを守る環境が整っていなかったためボランティアさんが活動しやすい環境を構築することが私の役目と感じ、ボランティアさんが請願を出し、野良猫対策に対する環境の改善につなげていく提案をしました。
市は、ボランティアさんが現状苦しんでいる声を上げることで理解を示してくれ、「ボランティアの方々が活動を行うに際して地域猫活動への理解が得られず、合意形成が得られない大変さや活動のしづらさなどの課題が見えてきたことから、ボランティアの活動が円滑に行われるよう支援する必要があるでないかと認識した」との回答を担当部長より得ました。結果、大阪府との行政による協働の仕組みづくりを作っていくとの説明もあり、今後の行政の役割に期待が持てます。

2.天美のまちづくりについて
 1.地域活性化包括連携協定の中身と今後期待すること
2.セブンパーク天美がもたらす地元経済への影響や商業振興をどう考えているか

計画されてから長年かかってオープンした「セブンパーク天美」。
11月10日のプレオープンから17日のグランドオープンを経て、多くの来店者が市内外から訪れています。
松原市では初めての大型ショッピングモールの出店とあり、今後の地域経済にもたらす影響に大いに期待できるところですが、先ずは11月13日に松原市と(株)セブン&アイ・クリエイトリンク、(株)セブン‐イレブン・ジャパンとで締結された「地域活性化包括連携」の中身と今度期待することを尋ねました。9分野に渡って具体的な事業を進めていく予定で、既に始まっているものもあります。ただ、今回私が心配する中では、当時イトーヨーカ堂がアリオを出店計画することで進んでいた際には、地元商店街との連携が提案書の中に書かれていましたが、出店者が変わり、このオープン時にはむしろ地元商店街にあったお店が数店、セブンパークに移転したこともあってその空き店舗が残る現状をみて不安に感じ、質問をしました。
松原市を発信することには大変メリットがあると感じますが、市内の商業振興に関してひずみを生じるようなやり方では、駅前の賑わいを失い、結果的にセブンパークにも降りかかってくるのではないかと思います。従って、駅前商店街との一体性をしっかりと取って広い地域での活性化を図ってもらうことを要望しました。

3.地元の生活道路の安全対策の強化について

セブンパーク天美がオープンしてから間違いなく週末の交通量が増えています。
松原市は高速道路の結節点であることから、東西南北から車での多くの来店者が来られています。
しかしながら、高速道路を利用しない車両は渋滞回避のため生活道路に入ってきます。
決して松原市内の道路は十分な幅ではなく、日常利用している人でないと離合がうまくいかない場所もあり、なおかつ通学路と重なっており、安全対策の強化を訴えました。大型店が出店する際には、大規模小売店舗立地法には交通渋滞が周辺環境に悪影響を与えないように十分警察と協議することが義務付けられています。まだまだ、そのあたりの指導協議が不足しているように思われます。市からは国道府道に車を回すように交通整理員の配置や来店ルートの更なる啓発活動を求めていくと回答がありました。それに合わせて、普段の交通量が多く、明治橋病院前交差点が非常に渋滞を招き、その回避の車両が生活道路に侵入していることが想像できることから、早期の交差点改良を求めました。

3.発達支援について
 1.家庭・教育・福祉の連携の必要性について

知人女性のお孫さん二人が発達障害を抱え、その子たちの親御さんも十分に子育てができない状況の為、そのおばあさんが本当に困っておられる状況に遭遇しました。放課後等デイサービス(以下、放デイ)を利用されながら、地元小学校の支援学級でも学んでいたところ、ある日友達の何気なく配慮の無い言葉に心が傷つき、5年生の3学期から学校を休むことが増えました。その学校の方針では、出来るだけ登校を促すために学校を休む時は放デイに行ってはいけないことになっているらしく、卒業前の男の子は家で養育が十分にできないお母さんと家で過ごすことが多いとのことでした。
お母さんの養育が十分でないということで、食事を作れず、栄養不足が心配されている、一種虐待案件に取り上げられてもおかしくなく、学校現場も保護が必要だと感じているにも関わらず、外へ出かけることに制限をかけるやり方は到底理解できません。そのあたりの認識を福祉部長と学校教育部長に問いました。要保護児童地域対策協議会や地域自立支援協議会において専門部会を設け、ケース会議にかけているとのことですが、こういった虐待案件は日々変化のあるものであり、会議の中で対応しているだけでは間に合いません。学校現場も福祉と家庭との連携をとるためにコーディネートする人、つまり3者をつなげ、間になって寄り添った支援が出来る人が必要だと訴えました。
福祉部では「環境は整っており、現有体制で対応していく」との回答でしたが、出来ればそれに越したことはないが、ネットワークからこぼれ落ちる人が出ないようにする必要があると再度訴えました。各々が自分のやり方に固執して柔軟な対応を取らないことで誤ったその代償は子どもにいき、取り返しのつかないことになってしまうことを関わっている全ての人が理解しなくてはなりません。
更なる発達支援充実に向け、市に訴え続けてまいります。

4.政策手法について
 1.行政課題に対するナッジの有効活用について

「ナッジ」とは、英語で「そっと後押しする」という意味です。
最近、この行動科学の知見であるナッジを活用して、人々が自分自身にとってより良い選択を自発的にとれるように手助けする手法を効果的に運用する自治体が増えています。松原市でも事故の注意を促す路面表示の設置を行ったり、特定健診や特定保健指導の受診につなげる為に活用し、どれだけ効果があったのかきちんと検証できているのか分かりませんが、実際に多少なりとも効果を感じているようです。
ナッジを活用する理由として3つ挙げられています。
1)費用対効果が高いこと
2)適切なデータの集計と分析で政策の効果を検証する「EBPM」の考え方と親和性が高いこと。
3)ナッジは楽しいこと。

成功事例は様々ありますが、代表的なところでは、たばこのポイ捨てを減らすために吸い殻で投票できるように二つに仕切られた吸い殻入れを活用したとか、ごみ箱の上にバスケットゴールを設置するとか、犬の糞の放置に悩んだ住民が、確認した日付や時刻を黄色のチョークで丸で囲って記入し続けて効果を出したりとか、あるいは大腸がん検診受診率向上に検診を受けない人には来年検査キットは送れません。などと言った文言を入れたことにより効果が出たなど、行動に選択の自由を残し、経済的インセンティブだけで動かすのでもなく、人々の行動を予測可能な形で変えるといったことがナッジの意義と言えるでしょう。人が意思決定し、選択する際の「環境」をデザインし、それにより「行動」をもデザインすることが求められ、効果をきちんと評価意志、エビデンスに基づく政策立案を実施して透明性を高め、説明責任を果たすことが重要です。
本市でも、若い職員の柔軟な発想を取り入れ、楽しく働き甲斐のある職場づくりにナッジを活用してはどうかと提案しました。