本日10時

羽曳野市にある四天王寺福祉事業団が運営される「四天王寺悲田院児童発達支援センター」に伺いました。

羽曳野市・藤井寺市・松原市で共同運営されるこの施設には現在約100名の子ども達が通います。内訳は毎日通園の運動機能発達のクラスが一日13名、知的発達のクラスが一日76名、週二日通園の知的発達のクラスが約10名います。

先ず、施設の概略を支援長の谷口さんからお聞きし、設定保育が始まるころ、支援長の佐田谷さんから施設の中を案内してもらい、子ども達の様子を見せていただきました。

佐田谷さんとも色々お話を伺う中で、療育の必要な子どもは増えているし、松原市から通うことが親御さんにとっては、車が無いので通うことが大変なことなどをお聞きしました。

やっぱり!と感じました。間接的に聞いていましたが、悲田院まで通うことが困難なので申し込まないということ。

待機児童はいないと聞いてはいましたが、これは通えないから申し込まないだけだったんだということが明確になりました。

確かに施設の運営には移設管理や人件費関係でもコストがかかる事は理解できますが、子ども達の発達、将来がかかっています。

人口減少、少子高齢化時代だからこそ、人に優しい市政が必要だと思います。

松原市からの入園枠は小さい子が多く、5,6歳になると地域の保育所や幼稚園に通わせる方針を取っているそうでありますが良いことだと思います。羽曳野市はそれとは逆とお聞きしました。というのは保育園や幼稚園の量的な問題からだそうです。

松原市は待機児童が無いくらい施設数は整っているので就学前は地域で、羽曳野市は施設数が十分でない為、就学前に悲田院で預からないといけないとお聞きしました。

地域事情もあるのだなと新たな発見でしたが、松原市で考えてみると、心配なのは幼児期に地域の園に通ったとしても療育のスキルを持った先生がどれくらいいるのかどうか。

恐らく期待は出来ないでしょう。

せっかくその子の発達に合わせて訓練を重ねてきても振り出しに戻ってしまう現状を変えないといけない。センターも退園した子ども達の様子をしっかりと追えるかどうかと言ったらかなり疑問が残ります。

センターでは子ども達の成長を確かめるためには、徐々に違う環境に慣らしていかれており、隣接する健常児が通う保育園にも通わせながら、その子の様子を見ているようです。かなり丁寧に関わられれているなと感じました。一方で児童発達支援ではどこまでされているのだろう・・・

センターに通えている子どもは専門性の高い療育を受けられて、ある意味幸せだと感じました。

市内にある児童発達支援事業所での子どもとの関わりがどんな風であるかが分かりませんので、現在アンケート調査の依頼をかけていますが、実際直接現場を見てお聞きしてみたい。

専門的知識やスキルを持った機関がそばにあるとその地域のスキルの底上げにも必ず繋がると思います。指導が出来る環境が整っているのは大事な事です。

聞き取りの中で、保育所等訪問指導は単発的にしか行けていなくて・・・と不安なところの本音もお聞きでき、だからこそ身近なところにセンターが必要だと実感した今日の視察でした。

可愛い子ども達の元気な声が消えないようにすることが今の大人の務めだと思います。

今後、発達障害の子ども達の生きやすい環境づくりに市には是非とも更なる力を貸してもらいたいものです。