福岡県北九州市 子ども・若者応援センター(ウェル戸畑2階)視察

於:「YELL

出席者:中尾委員長・河本副委員長・森田・福嶋・依田・鍋谷・田中・中田・篠本

担当部長:坂野・中瀬

事務局:辻田主幹・水谷

 

四大工業地帯のひとつに位置する北九州市を訪れた。

1963年2月10日に門司市、小倉市、戸畑市、八幡市及び若松市が合併し、政令指定都市となった。人口は約94万人。43万を超える世帯が存在する。

本日は、特に若者の引きこもり対策をしている担当部署を視察させていただき、若年層の生き辛さをどう改善に導いていくかを学ばせて貰いました。

様々な要因により引きこもるようになった若者を支えていくためには一つの機関だけでは機能せず、多くの関係機関につなぎ支援していく体制がしっかりと整っている印象を受けた。

その相談窓口として「YELL(エール)」があり、ひきこもり、不安定な雇用形態、多重債務、未婚化・晩婚化など将来を見通せない不安の中で、社会生活を営む上での「困難」を抱えている子どもや若者を総合的にサポートあるいはコーディネートしている。

もともと国の施策が進む前に当市の担当者が熱心なことからスムーズに事業が展開したという。支援する地域協議会が設置され、横の連携を取られていることで組織だった活動が展開されていることが若者たちからすると心強いのではないだろうか。

印象的なのは、他機関との連携(リファー)である。

一つの機関だけではどうにもならないケースが存在し、YELLだけでは全ての若者に対応するのは困難であるとのこと。あくまでも支援機関の一つとしてYELLがあり、つながりを持ったリレー型伴走支援が北九州モデルとなっている。

説明の中で特に心に響いたのが、「支援を受けた若者が、支援をする立場に立っている」ということ。

何もできないと思っていても、何かできることによって、大きな自信を得て、社会に溶け込んでいく。現代の生きづらい若者にとってとても必要なサイクルだと感じた。

本市でも現状の施設や機能をもう一度見直し、有効性のある引きこもり対策と出来る限りの実情把握に努めるべきかと思う。